時制で異なる微妙なニュアンス
あなたは、ふたりの友人を食事に誘いました。すると、
A君からは、I just finished writing a report. という返事が、
B君からは、I’ve just finished writing a report. という返事が返ってきました。
あなたの誘いにのってきたのは、A君でしょうか、それともB君でしょうか?
このふたつの文章の違いは、過去形(I just finished)か
現在完了形(I’ve just finished)という点だけ。
たったこれだけの違いで「一体何が違うの?」と不思議に思った人もいるでしょう。
でも実は、このふたつの文章にはちょっとしたニュアンスの違いがあるんです。
過去形で表現しているA君の場合、「ちょうどレポートを書き終えた」となり、
「もう過去のことになってスッキリしたところ」という気持ちが含まれます。
これに対し、現在完了を用いているB君の場合、
「ちょうど今レポートを書き終えたばかりだ」となり、
「まだちょっと整理がついてない、現在もまだ気持ちを引きずっている状態」
という気持ちを表しています。
このことから、誘いにのってきたのはA君だということがわかります。
それぞれの返事に続く言葉を見ると、そのニュアンスの違いがより明確になるでしょう。
A君:I just finished writing a report. You picked a good time to ask.
ちょうどレポートを書き終えたよ。まったくいいタイミングで誘ってくれたね。
B君:I’ve just finished writing a report. Give me a second to catch my breath?
ちょうど今レポートを書き終えたばかりなんだ。ちょっと一息つかせてよ。
POINT
ちなみに、justは「ちょうど、まさに」という意味の副詞ですが
命令形の文章で動詞の前に前に付け足す場合は「いいから、とにかく、つべこべ言わずに」
という意味になります。
たとえば、Just do it. は「とにかくやってみて」といった意味合いで、
つべこべ言わずにいいからやってみてほしいというニュアンスになります。