couldn’t
couldn’tは「できなかった」という否定の言い方なので、よくないイメージがあるかもしれません。
しかし実際には、大変ポジティブな意味合いで用いられることもあります。
形容詞や副詞の〈比較級〉と一緒に使うと「これ以上にはなりえない」、
つまり「この上ない」という最高の状態を表すことができるのです。
たとえば It couldn’t be better. なら「これよりも良いことなんてありえない」→「この上なく良い」という意味になります。
A: How’s your new job going?
(新しい仕事はどう?)
B: It couldn’t be better! I’m so glad I joined this company.
(最高だね! この会社に入れてすごくうれしいよ)
A: Congratulations on your pregnancy!
(妊娠おめでとうございます!)
B: Thank you! We couldn’t be happier.
(ありがとう! 私たちは最高に幸せです)
POINT
このような couldn’t と〈比較級〉を組み合わせた英語表現を踏まえていないと、相手が本当は肯定的なことを言っているのに、
「〜できない」と不満を口にしているのかと勘違いしてしまうので、気をつけましょう。
何かを話し合っていて、I couldn’t agree with you more. と言われたら、
それは「もうあなたには賛成できません」の意味ではなく、「まったくの同感です」という最大限の賛同なのです。
似たような表現に、I couldn’t ask for more. というものもあります。
「それ以上は頼めなかった」ではなく「これ以上望むことはない」「申し分ない」という意味です。
A: How was your wedding?
(結婚式はどうでした?)
B: It was a perfect day with friends and family. I couldn’t have asked for more.
(友人や家族と一緒の素晴らしい一日で、申し分ありませんでした)
このように〈couldn’t have+過去分詞〉の形にすると、「この上なく〜だった」という過去の出来事を表すこともできます。